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BDSMに関する論文や記事を読んでみた

BDSM に関する海外の研究論文や記事を紹介します

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従者は痛みによるストレスも感じている
BDSMプレイの前後で脳内物質はどのように変化するのだろうか。
これを調査した論文の抄録が公開されていた。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32044259/

内容をまとめると、

===

35組のBDSMカップル(ドミナントとサブミッシブのペア)のプレイ前後のストレスホルモンおよび報酬ホルモン変化を調べ、BDSMに興味がない27名の通常の社会交流場面での変化と比較した。

調査はベルギーのフランドル地方で行い、調べたのは次の3つであった
  • コルチゾール(ストレスホルモン)
  • βエンドルフィン(脳内麻薬と呼ばれる物質)
  • エンドカンナビノイド、2AGおよびアナンダミド(脳内モルヒネ類似物質)

結果:
従者側はBDSMプレイによって
ストレスホルモンと脳内モルヒネ類似物質が増加した
主側はパワープレイ時に
脳内モルヒネ類似物質が増加した

===

パワープレイとは相手に苦痛を与え支配的に振る舞ういわゆるSMプレイを指し、対語はセクシャルプレイ。BDSMプレイはどちらも含むプレイと考えていいだろう。なので噛み砕いて表現するなら、

従者は、被虐と性的刺激でストレスと快感が高まる
主側は、加虐で快感が高まる

となる。見方を変えれば

・従者はプレイでストレスを味わいつつ快感も味わっている
・主は性的な刺激で快感を得ているわけではない

ということかな。従者にとって痛み自体はストレスなんだけど、それを快感として受け取っているし、性的刺激も加わって快感倍増というのはわかる。
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