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BDSMプレイで痛みの感じ方はどう変わるかを調べた論文の抄録です。
1つ前の記事で紹介したものの本研究に当たります。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33642237/
==まとめ==
BDSMカップル35組とBDSMに興味がない27名(対照群)で次の内容を調査。
- 痛み閾値の初期値(どのくらいで痛みを感じるかの初期値)
- BDSMプレイが閾値に与える影響
- BDSMカップルと対照群での痛みのとらえ方の違いなど
【結果】
- 総じてBDSMカップルの方が痛みに強い
- プレイ後の従者は一時的に痛みの閾値が上がる(つまりプレイ前よりも痛みを感じにくくなる)
- 主側は痛みを怖がるかどうか、痛みを大げさにとらえるかどうかで痛みの閾値が異なる
- 従者は対照群(一般人)よりも痛みを怖がらない
なお、カップルはベルギー・フランドル地方のBDSMコミュニティおよびクラブ利用者を通じて募集した。また痛み閾値は主観的測定であった。
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抄録を読んだ感想ですが、従者が普通の人より痛みを怖がらないのは、ある意味当然かなと。プレイのたびに苦痛を与えられるので痛みに慣れていることと、苦痛が快楽に変わる経験もしているので怖さは少ないのではないかと思いました。
またプレイ後の方が痛みを感じにくくなるのはあるあるですね。興奮していると痛みを感じにくくなってプレイ中に「もっと!」と求めることもあるし。
あと、主!
従者に痛みを与えておきながら自分は怖いんですか?
ちょっとした痛みも大げさにとらえるんですか?
従者側としては、もうちょっとしっかりしてくださいよ!(そのくらいでビビるなよ)と申し上げたい気がしますが(笑)PR -
BDSMプレイの前後で脳内物質はどのように変化するのだろうか。
これを調査した論文の抄録が公開されていた。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32044259/
内容をまとめると、
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35組のBDSMカップル(ドミナントとサブミッシブのペア)のプレイ前後のストレスホルモンおよび報酬ホルモンの変化を調べ、BDSMに興味がない27名の通常の社会交流場面での変化と比較した。
調査はベルギーのフランドル地方で行い、調べたのは次の3つであった
- コルチゾール(ストレスホルモン)
- βエンドルフィン(脳内麻薬と呼ばれる物質)
- エンドカンナビノイド、2AGおよびアナンダミド(脳内モルヒネ類似物質)
結果:
従者側はBDSMプレイによってストレスホルモンと脳内モルヒネ類似物質が増加した
主側はパワープレイ時に脳内モルヒネ類似物質が増加した
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パワープレイとは相手に苦痛を与え支配的に振る舞ういわゆるSMプレイを指し、対語はセクシャルプレイ。BDSMプレイはどちらも含むプレイと考えていいだろう。なので噛み砕いて表現するなら、
従者は、被虐と性的刺激でストレスと快感が高まる
主側は、加虐で快感が高まる
となる。見方を変えれば
・従者はプレイでストレスを味わいつつ快感も味わっている
・主は性的な刺激で快感を得ているわけではない
ということかな。従者にとって痛み自体はストレスなんだけど、それを快感として受け取っているし、性的刺激も加わって快感倍増というのはわかる。